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土地探しで見落としがちな「接道方向」の話|家づくりカウンターが考えるリアルな選び方

 土地を購入する際、多くの方が間取りや価格・立地に目を向けます。しかし、「どの方向に道路が接しているか(接道方向)」は、建物の明るさ・プライバシー・設計の自由度、そして日々の暮らし心地を大きく左右する、見落とされがちな重要なポイントです。

  「南向きの土地が絶対いい」と思い込んでいませんか?実はそう単純ではありません。今回は家づくりカウンターが、接道方向ごとの特徴を建築の視点も交えながら、正直にお伝えします。

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■ 南道路|人気No.1だが、意外な落とし穴も

  南道路は、日当たりの良さから誰もが憧れる選択肢です。建物のファサード(正面)に窓を多く設けやすく、明るく開放感のある暮らしが実現しやすい。特に間口が広い南道路の土地は、ほぼどんなプランでも明るい生活空間が約束されると言っても過言ではありません。リビングに陽光が差し込む午後の時間、家族が集まる場所が一番気持ちいい場所になる——そんな暮らしのイメージが描きやすいのが南道路の魅力です。

  ただし、道路からの視線が気になるというご意見は意外と多く、せっかく大きな窓を設けたのにカーテンを閉めたままという方も少なくありません。「開放感のある家にしたい」と南道路を選んだはずが、実際には外の目が気になって窓を開けられない——というのは、よくある誤算のひとつです。

  また、人気ゆえに価格が高めになる傾向があります。同じエリア・同じ広さでも、南道路というだけで数百万円の差がつくことも珍しくありません。日当たりの良さと引き換えに、プライバシーと予算という課題が生じることは、あらかじめ知っておいていただきたい点です。

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■ 東道路・西道路|間口の広さで「化ける」選択肢

  東道路・西道路は、敷地の間口(道路に接する幅)によって、建築のしやすさと住まいの質が大きく変わります。一概に「良い・悪い」とは言えない、もっとも「見極めが必要」な接道方向です。

  間口が広い場合(南北に長い敷地)は、南側に居室を確保しやすく、比較的明るい住まいが実現できます。ただし、部屋を南に一列に並べる「ゾーニング」の工夫が重要で、設計の腕の見せどころでもあります。リビング・ダイニング・主寝室など、優先順位をつけながら南面を割り当てていく作業は、家づくりの楽しさでもあります。

  間口が狭い場合は、日当たりの確保が難しくなりますが、コートハウス(中庭型住宅)など設計の工夫次第でむしろ個性的で魅力的な生活空間が生まれます。以前担当したお客様では、玄関ホール奥に中庭を設け、クリスマスシーズンにはホール内のツリーと中庭の電飾が重なり合い、訪れるたびに感動を覚えるような空間になりました。日当たりという「スペック」だけでは測れない豊かさが、土地にはあります。

  ただし、間口の狭い東西道路の敷地は間取りの難易度が上がるため、土地を決める前に、ぜひ一度設計の視点を持った相談窓口へお声がけください。「この土地で何ができるか」を事前に確認することが、後悔しない土地購入への近道です。

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■ 北道路|実は「穴場」かもしれない、再評価すべき選択肢

  最もネガティブなイメージを持たれがちな北道路ですが、私たちは意外とお勧めしています。食わず嫌いで候補から外してしまうには、あまりにももったいない選択肢です。

  特に南北に長い敷地形状は、南側にプライベートな庭を確保しやすく、道路からの視線が届かないため、カーテンを開けたまま、窓を全開にして暮らせる開放感があります。南道路では「道路側=玄関・駐車場」となりがちですが、北道路では南側を庭やリビングのためにまるごと使えるのが大きな強みです。隣家からの視線も南側のみに限られるため、意外にもプライバシー性能が高くなります。

  建築法規の面でも有利な点があります。南道路の敷地では、南からの道路斜線と北からの隣地斜線・高度斜線の両方が建物の高さや形状を制約しますが、北道路の場合は北からの道路斜線だけというケースも多く、建物の設計自由度が上がることがあります。「北道路だから建てにくい」どころか、むしろ伸び伸びと建てられるケースも存在するのです。

  さらに価格が南道路より抑えられていることが多いため、同じ予算でより広い土地を選べたり、建物にコストをかけられたりと、トータルの家づくりで有利になる場面も少なくありません。

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■ 接道方向だけで判断しないために

  ここまで接道方向ごとの一般的な特徴をお伝えしてきましたが、実際の土地の良し悪しは高低差・前面道路の幅員・隣接する建物の高さや位置・用途地域などによって大きく変わります。「南道路だから必ず正解」「北道路だから避けるべき」という単純な話ではありません。

  また、同じ南道路でも、前に高い建物が建っていれば日が入らないこともありますし、北道路でも南側が開けた環境であれば十分な採光が取れます。土地は「方角」だけでなく、周辺環境も含めてトータルで判断することが大切です。

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■ 最後に

  大切なのは、お客様がどんな暮らしをしたいかというイメージをしっかり持つこと。そのうえで、土地探しの段階から建築の視点も取り入れながら検討することが、後悔のない家づくりにつながります。

  家づくりカウンターでは、土地の選び方から建物のプランニングまで、ワンストップでご相談をお受けしています。「この土地、どう思いますか?」という一言からでも構いません。気になる土地があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

執筆者 家づくりカウンターイオン板橋ショッピングセンター店 寺島 淳